上野で世界一有名な便器を観てきた(マルセル・デュシャン展)
唐突に知り合いに有名な便器を見に行こうと言われた。
有名な便器・・・?TOTOか?LIXILかい?
正直違いなど分からんから、ウォッシュレットが付いていればいいよ。
軽い痔持ちの僕としては、ウォッシュレットは世界一の発明だと思っている。
水のシャワーで優しく綺麗にし、加えて拭き上げる時にも濡れているからか、あら不思議、痛みがまるでない・・・!
初めて会ったときから君に夢中。痔は治療中。
中田翔がアリゾナキャンプでウォッシュレットに開口一番言及していた気持ちは痛いほど分かる。
「おまえが必要 ウォッシュレット」の大弾幕を掲げてもいい。
ウォッシュレットを流すときにビーグルクルーの「My HERO」を流してもいい。
そんなウォシュレットへの熱い気持ちをぶつけようとしたらTOTOかい?の時点で、
「違うよ、デュシャン。」と返答。
あれだろ?お湯で髪を洗うやつ。
俺もたま~にやっているよ!
「それは湯シャン。マルセル・デュシャンというトイレを飾った芸術家がいるんだ。」
あー、聞いたことある。美術の教科書に載っていた気がするような・・・。
美術万年「3」の僕ではあるが(しかも教師に気に入られてなお3)、折角の機会だし行ってみることにした。
会場は上野の東京国立博物館。
上野公園を通っていけるわけだが、のどかな公園でいいねぇ~。
大道芸に雑多な露天市みたいなのをやっていた。
東京博物館の中でも平成館で展示をしており、
正式名称は「マルセル・デュシャンと日本美術」とのこと。
2018年12月9日(日)までやっている。
まずは入り口で迎えてくれるのは作品名「自転車の車輪」。
椅子の上に自転車の車輪が乗っている。
本来、自転車は乗るものだが、自転車を上に乗せてくるとは・・・
えっ、その選手をそんなとこにコンバート???みたいな。
大田・淺間はサードできるのかね、
↑デュシャンの真似をしてみたが、キマらない
続いてはデュシャンが若い頃に書いていた油絵コーナー。
題名がすごいね。「階段を下りる裸体No.2」だと。
階段はどれだい。裸体はどれだい。№2って№1はどこだい。
スピッツの、草野マサムネの歌詞みてえだなと思う。一番好きな歌は流れ星。
油絵を見てて思ったけど、ブルーピリオド(山口つばさ)は面白いよね。
付き合いでハロウィンとかのパリピイベントに参加してそうな若者が、美術にのめり込んでいく話。
そんなことを考えながら絵画を見ていたけど、階段も裸体もNo.2の謎も解けない。
絵画ゾーンは一旦パスだ!
次にデュシャンの代表作、「彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも」、通称「大ガラス」。
どういうことだい。日本語の文法を無視していないか・・・。
直訳なのか、日本語名を付けるときに誤訳したのか。芸術って難しい。
「さえも」って「だけでなく」って意味だよね。何にかかっているのだろう。
また、彼女のって何につながっているんだ。
というか結局何が何を表しているんだ。
僕は考えることをやめた。
とりあえずガラスを写すと自分の顔が写りそうで怖い。
湯シャンしている髪の毛が写ってしまっている。
その次はかの有名なトイレ。作品名は「泉」。
一番気になるのは使用済みなのか、そうじゃないのか・・・
使用済みを使う方が芸術っぽいが。
二つ目は男性用小便器にしては小さいこと。
現代のような四角ぐらいでもうちょっと横に大きくサイズ感がほしい。
そうじゃないと2つに別れたときやシャワー状に出たときに汚す気がする。
しかし、泉というタイトルは秀逸である。
トイレそのものではなく、このネーミングセンス・発想に芸術があるんだね。
最後はデュシャンの死語に発表された「遺作」。
扉の穴からのぞき見たら、裸の少女がガスランプを握っている。
とてもボケにくい。
1部はデュシャンの作品群。
紹介したのは作品の一部なので、もっとたくさんいろんな作品があった。
2部は「デュシャンの向こうに日本がみえる。」ということであったが、
若干こじつけ感がしたのでレビューは割愛。
美術「3」だから全く理解できなかったは、と同行者たちに言ったら、
美術「5」の私も理解できなかったから大丈夫と返ってきた。
芸術は実に難しい。
家のTOTOで温かいウォッシュレットをしながらそう思った。
とりあえず何かの作品展に、我が家の温かい水がでるトイレは「温泉」と名付けて
発表しようか迷っている。